スポーツ選手と喘息 |
わが国におけるアレルギー疾患の有病率は近年増加傾向にあり、気管支喘息(ぜんそく)においてもその有病率は成人で約3~4%という報告がなされています。 このような状況下では、喘息を持つスポーツ選手も多く、特にオリンピックに出場するようなトップアスリートになればなるほど喘息を持っている人の比率が高まります。 国立スポーツ科学センターが行った調査では、北京五輪の日本代表選手の15%に喘息または喘息の疑いがありました。 運動の種類で言えば、瞬発力よりも持久力、夏場のスポーツよりも冬場のスポーツに喘息の人が多く、たとえばスキーの距離競技になると18%くらいの選手が喘息を持っています。 どうして激しい練習をすると喘息になるかというと、それだけ喘息になる抗原を吸い込むことになり、特に冬の乾いた空気を吸い込むと気道粘膜が傷むので、余計喘息になりやすいということになります。 特にスポーツ選手は、運動誘発性喘息と呼ばれる運動後5~10分での発作が、日ごろの競技やトレーニング、さらには日常生活にまで影響する場合があり、問題になっています。 重症ほど運動誘発性喘息を起こす割合が高く、日常の喘息のコントロールとして、定期的な吸入ステロイド薬が有効で、運動前の気管支拡張薬の併用などで運動誘発性喘息が予防できます。 喘息を上手くコントロールしながら競技生活を送っている、清水宏保選手(スピードスケート)、藤川球児選手(プロ野球)、岡崎慎司選手(プロサッカー)など多くのトップアスリートの体験談が下のサイトでご覧いただけます。 喘息~清水宏保の場合 http://zensoku.jp/shimizu/interview/index.html 二宮清純のゼンソク人間学 http://zensoku.jp/taidan/index.html |
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