嚥下造影検査

嚥下造影検査は、レントゲンをあてながら、バリウムの入った模擬食品を実際に口から食べていただいて、口から食べる機能に異常がないか調べる検査です。所要時間は20~30分でレントゲン室で行います。被爆量は通常の胸部エックス線撮影と同じ程度といわれています。誤嚥を観察しやすく治療のために得られる情報が多いのが特徴です。


嚥下障害のリハビリテーション

摂食・嚥下リハビリテーションの実際

摂食・嚥下リハビリの目標は、患者さんにとって安全かつ快適な摂食状態をつくり、QOLの向上を図ることです。食事摂取することによる肺炎や窒息などのリスクに注意しながら、患者さんの食べる楽しみや家族の要望を十分考慮して取り組む必要があります。

  1. 口腔ケア
    口腔ケア(口の中の清掃・衛生管理)は訓練を行う上での前提条件となります。歯ブラシなどを用いて、口腔内をきれいにし、食物の残りかすや、細菌を除去し、口腔内の衛生状態を改善させます。専門的な口腔ケアは高齢者の誤嚥性肺炎の発生率を低下させることが報告されています。
  2. 間接(基礎)訓練
    嚥下訓練には間接(基礎)訓練と直接(摂食)訓練があります。
    間接訓練とは、「食べ物を用いない訓練」です。誤嚥の危険が高く直接訓練を行うことのできない場合や経口摂取をしている場合でも、食前の嚥下体操などのように嚥下諸器官の準備運動の目的で行うことも多いです。間接訓練の種類と目的および方法を図2と表2に示しました。

図2 間接(基礎)訓練の実際(放送大学教材 リハビリテーション 放送大学教育振興会、2007年から引用、一部改変)
 
   看護  heisei-k-kango@hotmail.co.jp